ジョゼフ・カミングズ ‘Dressed to Kill’

 ‘Dressed to Kill’は、Mike Shayne Mystery Magazine誌1982年3月号に掲載されたバナー上院議員物の短編。

 ジョージア・ベーコンは、医師の妹で、結婚を約束したレニーという恋人がいた。レニーとダンスを踊った夜、部屋に戻ると、レニーがスコッチ・ソーダを作ってやるが、レニーが帰ったあとにジョージアは気分が悪くなり、そのまま部屋で絶命してしまう。
 兄のクィンシー・ベーコン医師が帰ってきて、妹の死体を見つける。その直後に、フランス人モデルのスリーズ・ボネとデザイナーのルディ・ホリスがやってくる。ベーコン医師は、二人に妹の死を告げる。スリーズは心臓発作ではないかと示唆するが、医師は、妹は健康だったし、外傷もないことから、毒殺されたに違いないと話す。
 医師がレニーに連絡を取るため、彼の母親に電話した直後に、講演後の食事のせいで腹痛を覚えたバナー上院議員が、医師に診てもらおうと現場にやってくる。医師は、死因を確かめるため、妹の胃の内容物を調べるが、毒の痕跡は見つからない・・・。

 本作は、タイトルに示されているように、同じドレスを着た女性が次々と3人、同じく死因不明のまま死ぬという謎を扱っている。不可能犯罪物というのは、だいたいがこうした魅力的な謎の設定を持っているものだが、解決が得心できるものかどうかで評価が分かれることになる。本作も、発端の謎の設定という点では確かに興味をかき立てるのだが、その解決が腹に落ちるかどうかは意見の分かれそうなところだろう。
 ロバート・エイディ編の“Banner Deadlines”でようやくまとまった紹介がなされたカミングズだが、邦訳では、「Xストリートの殺人」のような有名作も雑誌に掲載されたままのようだし、知名度もいま一つ。今後の紹介を期待したいところ。


Mike Shane82.3
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