フリーマン『猿の肖像』の現物写真
オースティン・フリーマンの創造したソーンダイク博士の大ファンなので、ここ数年の間に次々と邦訳が出版されたのがとても嬉しい。
ただ、残念なのは、“The Stoneware Monkey”の邦訳『猿の肖像』(長崎出版)に、標題の陶器の猿の写真が収録されていないこと。
英ホダー&スタウトン社の初版(1938年)には、冒頭と途中に計二枚の写真が挿入されている。第二版以降は載っていないようだし、バタード・シリコンのオムニバスにも掲載されていないので、邦訳は底本として初版を利用できなかったのかもしれない。
フリーマンは実証精神の旺盛な人だっただけに、しばしば作中にスケッチや写真を挿入した。特に知られているのは、“John Thorndyke’s Cases”(1909年)で、英チャトー&ウィンダス社の初版には、靴跡や暗号などのスケッチのほか、綿毛や毛髪横断面、砂などの顕微鏡写真が収録されている。“The Puzzle Lock”(1925年)の英初版にも、標題作(邦訳「文字合わせ錠」『暗号ミステリ傑作選』(創元推理文庫)収録)に出てくる印章の蝋型の写真が冒頭に載っている。
長編では、この“The Stoneware Monkey”だけが写真を掲載している。作品のプロットの要でもあるので、ようやくスキャナーをゲットした最初の成果に、ここにその二枚の写真を掲載しておきたい。

ただ、残念なのは、“The Stoneware Monkey”の邦訳『猿の肖像』(長崎出版)に、標題の陶器の猿の写真が収録されていないこと。
英ホダー&スタウトン社の初版(1938年)には、冒頭と途中に計二枚の写真が挿入されている。第二版以降は載っていないようだし、バタード・シリコンのオムニバスにも掲載されていないので、邦訳は底本として初版を利用できなかったのかもしれない。
フリーマンは実証精神の旺盛な人だっただけに、しばしば作中にスケッチや写真を挿入した。特に知られているのは、“John Thorndyke’s Cases”(1909年)で、英チャトー&ウィンダス社の初版には、靴跡や暗号などのスケッチのほか、綿毛や毛髪横断面、砂などの顕微鏡写真が収録されている。“The Puzzle Lock”(1925年)の英初版にも、標題作(邦訳「文字合わせ錠」『暗号ミステリ傑作選』(創元推理文庫)収録)に出てくる印章の蝋型の写真が冒頭に載っている。
長編では、この“The Stoneware Monkey”だけが写真を掲載している。作品のプロットの要でもあるので、ようやくスキャナーをゲットした最初の成果に、ここにその二枚の写真を掲載しておきたい。


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