変わり種のソーンダイク博士像

 H・M・ブロック、ハワード・K・エルコック、フランク・ワイルズ、レジナルド・クリーヴァーと、ピアスン誌でソーンダイク博士物の挿絵を描いたイラスト画家たちは、ほぼこのブログで取り上げてきた。あとは、「ニュージャージー・スフィンクス」でたった一度だけ挿絵を手掛けたシドニー・シーモア・ルーカスを残すのみ。邦訳『ソーンダイク博士の事件簿2』(創元社)の解説にも掲載されているが、次はルーカスの挿絵もこのブログで改めてご紹介したいと思う。
 ピアスン誌で挿絵を描いている画家たちは、多少の違いがあるとはいえ、おおむね似通ったイメージでソーンダイク博士を描いている。おそらくは、作者フリーマンも賞賛したH・M・ブロックの肖像を、その後のイラスト画家たちも尊重し、それなりに踏襲したからだろう。
 ところが、アメリカのマクルーア誌に連載された際に挿絵を描いたヘンリー・ローリーは、有名なブロックの挿絵を知らなかったのか、まったく独自のソーンダイク像を描いている。


Anthropologist
‘The Anthropologist at Large’(1910年5月号)より


Aluminum Dagger
「アルミニウムの短剣」(1910年7月号)より
左から二人目がソーンダイク博士

 目つきは刺すように鋭く、髪の色も明るく、冷静沈着で温和な人柄というより、学究的な威圧感のほうがまさった印象があるし、なにより鼻めがねをかけているのが違和感の強いところか。ソーンダイク博士というよりは、プリーストリー博士と言ったほうが似合っている気がするが、それもブロックの描いた肖像に慣れてしまっているからそう思うだけで、案外こちらのほうがイメージ通りと思う人もいるのかもしれない。
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