追悼・長島良三氏

 フランス文学翻訳家の長島良三氏の訃報を知った。
 シムノンのメグレ警視シリーズを翻訳書として最も数多く我が国に紹介されたのは長島氏であり、氏の訳業がなければ、同シリーズを読破することなどとてもできなかっただろう。『メグレと謎のピクピュス』、『メグレと死体刑事』、『メグレと若い女の死』、『メグレと首無し死体』など印象に残る作品も数多い。ルルーの『黄色い部屋の謎』も長島氏の新訳で再読し、読みやすい訳文のおかげでこの傑作を改めて堪能したものだった。
 お会いしたことはないが、非礼を顧みず手紙で質問をさせていただいたこともあり、私のぶしつけな質問に懇切丁寧な御回答をいただいたことも忘れられない。
 心からご冥福をお祈り申し上げるとともに、氏の優れた訳業に多大の恩恵を受けた読者の一人として改めて感謝の意を表したい。
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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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自分はあまりフランス作品を読んでいないので、長島良三さんのお世話になったことは自分の記憶ではないのですが、古いフランス・ミステリのリストを読んだときに氏の名前を見る機会があり、何となく記憶にありました…
今もそうですがミステリ作品は英米作家が中心で、それこそつい最近の北欧作品が翻訳された時に北欧原書ではなく英語翻訳からの重訳だと知ったときには英米以外の翻訳者は本当に貴重なんだなと感じました…
そんな中でフランス作品翻訳家として活躍された氏は日本におけるフランス翻訳者の先駆として果たした役割は本当に大きいのだと感じます…

自分はフランス作品はわらの女や死者の中からや死刑台のエレベーター、ガストン・ルルー作品などをほんの少しだけ読んだ程度なのですが長島良三氏のような方が地道に活躍したからこそ、そういった作品が読めるのだと感謝するだけです

心より冥福を祈ります

長文失礼しました

長島氏の遺された作品はきっとこれからも多くの読者に読み継がれていくことでしょう。
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