ロイ・ヴィカーズ ‘The Case of the Honest Murderer’

 ‘The Case of the Honest Murderer’は、EQMM誌1946年7月号に掲載され、のちに「クイーンの定員」にも選ばれた“The Department of Dead Ends”(1947)に収録された。その後、1949年に出た同タイトルのハードカバーには収録されなかった。

 不動産取引業を営むテルマン・プリューは、裏で債券の偽造を行って儲けていた。ところが、ローマで銀行強盗が起きて、盗まれた無記名債券の番号が「タイムズ」の公告に載り、それがプリューが国内の銀行に預けた債券の番号と同じであることから、経理を務めるブリグストックは偽造に気づき、全てを明らかにするとプリューに詰め寄る。
 ブリグストックはプリューの幼なじみで、勤めていた会社の倒産後、プリューに雇われていた。プリューは、ブリグストックを対等のパートナーにすることを約束し、ほかの偽造債券が祖父の所有していた牛小屋の下に埋めてあると説明する。
 彼らは、子供の頃、仲間の女の子と一緒に、牛小屋の地面に本や写真などを入れた櫃を遊びで埋めたことがあった。プリューは、そこに偽造債券が隠してあるとブリグストックを騙し、現場に連れて行って地面を掘らせ、櫃を掘り出させると、ブリグストックを射殺してその穴に埋める・・・。

 捜査に当たるのは、「迷宮課」のレイスン警部。ブリグストックの死体を埋めた場所に人が寄りつく可能性は低く、警察も、彼が債券偽造の露見から逐電したものと考え、殺人の可能性すら疑っていなかった。思いがけないきっかけから、死体を隠した場所が露見する展開が面白い。
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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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