ローレン・バコール逝く

 女優のローレン・バコールさんが8月12日に亡くなった。享年89歳。「脱出」(1944)、「キー・ラーゴ」(1948)など映画史に残る名作に出演し、2009年にアカデミー名誉賞を受賞した大女優だが、ミステリ・ファンにとっても忘れ得ない名演を残している。
 チャンドラーの「大いなる眠り」の映画化作品、「三つ数えろ」(1946)では、夫でもあったフィリップ・マーロウ役のハンフリー・ボガートの向こうを張ってヴィヴィアン・スターンウッドを演じた。まさにバコールの全盛時代の記録であり、白黒とはいえ、その妖しげな美貌と特徴的なハスキー・ボイスは今も観る者を魅了する。(ちなみに、スペードとマーロウを両方演じた俳優は、後にも先にもボギーだけだろう。)
 ポール・ニューマンがルー・ハーパー役(原作ではもちろんリュー・アーチャー)で主演した「動く標的」(1966)では、エレイン・サンプスンを演じている。バコールを「三つ数えろ」と似た役柄で起用したのは、ボギーへのオマージュを反映させたためとも言われる。
 シドニー・ルメット監督の「オリエント急行殺人事件」(1974)では、ハリエット・べリンダ・ハバード夫人を演じ、ポアロを演じたアルバート・フィニイにも劣らぬ存在感を発揮していた。クリスティの作品では、ほかにも、マイケル・ウィナー監督の「死海殺人事件」(1988:原作は『死との約束』)でレディー・ウェストホルムを演じている。
 追悼の意も込めて久しぶりに「三つ数えろ」のDVDを引っ張り出して観てみようか・・・。
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