リチャード・アッテンボロー逝く

 また一人、クリスティゆかりの俳優が亡くなった。リチャード・アッテンボロー氏が、8月24日、病死されたとのことである。享年90歳。ご冥福をお祈りします。
 アッテンボロー氏は、オスカーを受賞した「ガンジー」の監督として著名であり、俳優としても、「ジュラシック・パーク」や「ロスト・ワールド」に出演していたのをご記憶の方も多いだろう。
 舞台俳優としてのキャリアも長く、1952年の「ねずみとり(マウストラップ)」の初演でトロッター刑事を演じた。夫人のシーラ・シムもモリー・ロールストンを演じ、夫婦揃って初演のメンバーに名を連ねている。『アガサ・クリスティー生誕100年記念ブック』78頁、『アガサ・クリスティー読本』197-9頁(いずれも早川書房)に当時の写真が掲載されているし、クリスティを特集した「ユリイカ」1988年1月号141頁にも、「ねずみとり」十周年記念パーティーでケーキカットをするクリスティの介添えをしている写真が掲載されている。
 1975年のピーター・コリンスン監督の「そして誰もいなくなった」では、他の国際的なスターたちに交じって、アーサー・キャノン判事(原作のローレンス・ウォーグレイヴ判事)という貫録のある役どころを演じていた。
 「ねずみとり」は初演の俳優よりも長く生き残ることになったわけだが、これは初演のメンバーとして名を残すアッテンボローにとっても役者冥利に尽きることではないだろうか。(もちろん彼の業績はそれだけではないが)「ねずみとり」の続く限り、彼の名も言及され続けることだろうから。
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