ヘレン・マクロイ『その名はウィリング(仮題)』刊行予定

 昨年の『あなたは誰?』に続き、ヘレン・マクロイの“Alias Basil Willing”(1951)の翻訳が『その名はウィリング(仮題)』として、今年、ちくま文庫から刊行される予定です。
 この作品には、冒険小説的なテンポのよさがあり、なかでも、ベイジル・ウィリング博士がたまたま立ち寄ったたばこ屋で出会った見知らぬ男が、目の前で博士の名前を名乗ってタクシーに乗り込む発端の意外性は、シリーズ中でも出色のものです。男が自分の正体を明かさぬままに、キーツの詩らしき言葉を残して息を引き取るダイイング・メッセージの謎、さらには、毒殺をめぐる不可能興味横溢の謎など、オーソドックスな謎解きのファクターに加え、真の標的は博士本人だったのではないかという可能性が浮上する展開など、ストーリー展開のダイナミクスは、シリーズでも一、二を争う面白さと言えるでしょう。
 『あなたは誰?』に引き続き、多くの皆様に楽しんでいただけることを願っております。


Alias Basil Willing
   米ランダム・ハウス社初版ダスト・ジャケット
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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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