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〝ビック4〟の人気はいまだ衰えず

 今日はマージェリー・アリンガムの誕生日。乳癌で比較的早く亡くなったこともあり、クリスティやマーシュより年長だったかのような先入観を抱きそうになるが、実はアリンガムのほうが年下だった。
 日本にいると実感が湧かないが、英語圏の書店に行けば、今も彼女のペーパーバックがずらりと並び、人気の高さを実感させられる。同じことはナイオ・マーシュにも言えることで、クリスティ、セイヤーズとともに、時の試練に耐えて高い人気を誇るこの四人の女性作家が〝ビッグ4〟と呼ばれるのも頷ける。
 最近は、『窓辺の老人』の帯文句でも「クリスティ、セイヤーズらと並び、四大女流ミステリ作家のひとりに数えられる」などと出くるので、この四人をそう呼ぶのはすっかり定着したことのように思っていたのだが、日本では実感がないせいか、意外と疑問に思う人もいるようだ。
 ちなみに、私自身も当たり前のように〝ビッグ4(The Big Four)〟という呼称をあちこちで使ってきたが、その出典は、H・R・F・キーティング編“Whodunit?”(1982)に所収のロバート・バーナードの論稿‘The English Detective Story’。四人が並んでソファに座るイラストも載っていて、そのソファのうしろには死体が転がっている。

         The Big Four


 それにしても、ロバート・バーナードの論稿は、クリスティを論じた『欺しの天才』、ルース・レンデルを論じた「眠りを妨げる才能」、クリスチアナ・ブランドを論じた「ちょっと狂ったブランドの世界」、ジョセフィン・テイの長編ペーパーバックに寄せた序文、ジョイス・ポーターの“Dover: The Collected Short Stories”に寄せた序文、The Hatchers Crime Companionの「ゴールデン・エイジ」部門の解説等々、いずれも並々ならぬ洞察を示すものばかりで、ご本人も物故した今、これらの論稿を一つにまとめてほしいと思うのは私だけではないのでは。
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