フリーマン “The Shadow of the Wolf” & “The Dead Hand”

 倒叙推理小説の生みの親がオースティン・フリーマンであり、その最初の成果が短編集『歌う白骨』(1912)であることはよく知られている。フリーマンはその試みを長編にも拡大し、その代表作と見なされているのが『ポッターマック氏の失策』(1930:邦訳は論創社)だが、最初の倒叙推理長編という栄誉を担うのは、“The Shadow of the Wolf”(1925)。
 この作品も初版をめぐって議論があり、ノーマン・ドナルドスンもデビッド・イアン・チャップマンも、英ホダー&スタウトン版を真の初版と見なしているようだが、ジョン・クーパーとB・A・パイクの“Detective Fiction: The Collector’s Guide”では、「アレン・ヒュービンによれば、“The Shadow of the Wolf”のドッド・ミード版は1925年9月に出ており、10月に出版された英版に先行している」として、米版のほうを真の初版として挙げている。


Shadow of the Wolfe米初版


 “The Shadow of the Wolf”は、もともと中編として書かれたものを長編に加筆・拡大したものであり、その中編“The Dead Hand”はピアスン誌に二回に分けて連載されたが(1912年10、11月号)、単行本に収録されずに長らく放置されてきた曰くつきの作品。
 現在では、“The Dead Hand and Other Uncollected Stories”(バタード・シリコン・ディスパッチ・ボックス)に収録されているが、雑誌掲載時のH・M・ブロックによる挿絵は収録されていない。以下にアップしておく。


Dead Hand_01


Dead Hand_02


Dead Hand_03


Dead Hand_04
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